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道議会活動報告

2006.06.19

「デュアル・モード・ビーグル(DMV)」

―道路とレールを自在に行き来できる、世界初の新しい乗り物―

 

6月19日(月)午後3時から、道議会新幹線・総合交通体系対策特別委員会の視察として、札幌市東区にあるJR北海道苗穂工場において、道路とレールを自在に行き来できる世界初の新しい乗り物「デュアル・モード・ビーグル(DMV)」の視察調査を行い、私も委員として参加した。

 

日本においては、過疎化、高齢者化したために廃線になり、高齢者などの方の足を失われてしまう事を防ぐためを目的として、JR北海道が開発しているという。

同じコンセプトの車両は、イギリス(シルバーティップ・デザイン社、ランカスター大学、ノーザンブリア大学などの共同開発)など数ヶ国で研究されているという。

 

会議室で、概要説明を受けた後、JR北海道苗穂工場の構内に敷設された線路上で、レールと線路の乗り換えの様子を、試験車でテスト、その後、参加者全員で、試乗させてもらった。
      

現場での、レールと道路の間の乗り換え作業は、簡単な施設を敷設すれば、極めて短時間に、スムーズに行われる様子を目の当たりにした。

 

この乗り物の多目的な利用の可能性は、参加者から高い評価が寄せられた。

実際の運行、実用化には、コスト面や、具体的な活用方法など、少なからぬ課題や改良の余地もあるが、道内各地で、この「デュアル・モード・ビーグル(DMV)」が走る日も近く、走っている様子を見ることが出来るのも、そう遠いことではない。

JR北海道苗穂工場には、全国から注目が集まり、視察団が多数訪れるという。

 

       

       

なお、説明を受けた「デュアル・モード・ビーグル(DMV)」の開発経過、長所・短所に関する資料を書き加えておく。

 

「参考」

○デュアル・モード・ビークル(Dual Mode Vehicle、DMV)とは、軌道と道路の両方を走る車両(バス)である。

○普通のバスと同じくディーゼルエンジンを動力源として動く。ゴムタイヤと金属車輪を持ち、線路上を走行する際は、金属車輪をレール上に降ろして案内用とし、車体前部を持ち上げてゴムタイヤの駆動輪(後輪)のみがレールに接し、動力をゴムタイヤから直接レールに伝えることで軌道上を走行する。また、10秒という短時間で走行モードを軌道・道路相互に切り替えることができる。これまで研究されてきたアンヒビアン・バスでは、この走行モード切替えに多大の手間を要したことから実用化が断念された経緯があり、この点には特に意が払われている。一車両当たりの定員が少ないが、車両同士を連結可能として総括制御が可能なシステムとされ、輸送単位の小ささを補う。運行管理にはGPSが用いられる。

○JR北海道では、2004年にマイクロバスを改造した定員34名の試作車(サラマンダー901)が完成し、走行試験が行われている。2005年には2両を背中合わせに連結できる新型の試作車(911,912)が製作され、同年10月3日に北見駅〜西女満別駅〜女満別空港間で実用化を前提とした走行試験が行われた。いずれも、鉄道車両としての車籍は有していない。2006年現在、動力性能および乗車定員を改善するため、進行方向向きに連結し総括制御出来る形式を開発中。

○早ければ2006年度中に営業運転が始まる見込み。最小限の設備投資で路線を拡張できるとして、地方ローカル線や路面電車への導入が各地で検討されている。

○高速運転が可能なほか、渋滞に巻き込まれるのを防ぐことが出来る。しかし、一方、道路上も走ることがあるため、渋滞などの交通状況に左右されやすい。

DMVは、ディーゼル動車(気動車)などの普通の列車と比べて車体の大きさが小さく、重さが軽いため、メンテナンス代、燃料費、維持費が抑えられる。電車と比べてエネルギー効率が悪い(ただし、バスと比べるとエネルギー効率はよい)。

○道路の上を走る区間については線路のメンテナンス、維持費が不要。また新たな線路を建設することなく路線を拡張できる。道路から線路上に移るときには、専用のポインタが必要になる。

○道路の各バス停で客を乗せ、特定の駅で連結させる事で集客の効率化が可能。逆に特定の駅で切り離しを行い各バス停で客をおろす事ができるため、需要に合わせたサービスが出来る事も可能である。

○運転方法はバスと同じで、線路上を走行時のみハンドル操作が不要になる。

○一つの車両ごとの定員数が少ないため、普通の電車の車両ほどの大量輸送に向いていない。

○車体構造の違いによる耐衝撃性の低下。踏切事故や衝突事故での衝撃は従来車両以上と推測される。