| 2005/12/09 |
第四回定例道議会報告 |
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2005年12月9日 第四回定例道議会は、11月25日(金)に招集され、17年度道補正予算案、道循環資源利用促進税条例案、「米国産等の牛肉の輸入再開に関する意見書」、「建設業等の経営基盤の安定および季節労働者の雇用と生活の安定を求める意見書」などを可決し、12月9日(金)に閉会した。
わが会派は、代表格質問に蝦名清悦(札幌市北区)議員が立ち、道財政問題、行政改革、道警の不正会計処理・裏金問題などについて質疑を行った。
―全国都道府県議会議長会在職10年表彰状―
1 主な審議経過について今定例会では、新年度の予算編成期を控えて、急迫する道財政への対処のあり方が、大きな焦点になった。国は「小さな政府」、道は「コンパクト・ガバメント(コンパクトな道庁)」と述べているが、国は地方自治体に、道は道民や市町村に、財政再建の責任を一方的に転嫁するような動きが相次いでいる。 道が策定作業の過程にある、「新たな行財政改革の取組み」の案においても、負担の転嫁、とりわけ弱者へのしわ寄せ施策が数多く盛り込まれている。 地方の財政危機を招いた主因は、バブル崩壊以降の地方を総動員した国の経済政策の失敗であるにもかかわらず、その国との真っ正面からの議論を避けている知事の姿勢が、ますますあらわになった。 地方分権についても、国の対応も、道の対応も、その目的は、地方財源削減に絞り込まれつつある。地方自治のすがた、地域のあるべきすがたを、棚上げにする議論は、地方自治の衰弱・地域の疲弊を、ますます加速させる懸念がある。 国、都道府県(道州)、市町村の役割分担、権限・税財源のあり方を描く「北海道の自治のすがた」の構築を求める論議を展開したが、道の答弁は、国の様子眺め、道庁内においては、連携に欠ける、縦割りの対応のままであることが、浮き彫りになった。 また、補正予算案は、一般会計で48億900万円の増額。当面するアスベストの道有施設での除去費などのアスベスト対策関連経費8億円、端境期対策の道単独投資事業費(ゼロ道債)23億円などが盛り込まれた。 この補正によって、17年度の道予算は、一般会計2兆9545億3800万円、特別会計6040億3200万円の合計3兆5585億7千万円となった。
2 採択された決議・意見書 ◎医療制度改革に関する意見書
3 委員会における主な質疑(1)常任委員会・特別委員会(05年11月〜12月)○総務委員会では、私(沢岡信広―北広島市)が、11月1日に平成17年職員の給与等に関する報告及び給与改定に関する勧告につて、倶知安署前会計職員公金横領疑惑と道警裏金の関連について、11月24日に、行政改革大綱(案)及び財政立て直しプラン見直し(案)新たな行財政改革の取組(案)について、警察職員の不祥事について質疑。 ○総合企画委員会では、段坂繁美(札幌市中央区)議員が、11月1日に、「最近の経済動向」及び「企業経営者意識調査結果」について、11月24日に、地域生活経済圏の形成状況調査実施の考え方について質疑。 ○環境生活委員会では、三井あき子(旭川市)議員が11月1日に、アスベスト対策について、平出陽子(函館市)議員が12月8日に、北海道配偶者暴力防止基本計画(仮称)の策定について質疑。 ○保健福祉委員会では、林大紀(札幌市南区)議員が11月1日に、道立障害児・者施設の見直しについて、岡田篤(釧路支庁)議員が11月24日に、新型インフルエンザ対策について質疑。 ○経済委員会では、池田隆一(小樽市)議員が11月1日に、「北海道卸売市場整備計画」(案)について質疑。 ○農政委員会では、保村啓二(網走支庁)議員が11月1日に、「食料・農業・農村基本計画」に基づく新たな施策の概要等について、北準一(空知支庁)議員が11月1日に、「食料・農業・農村基本計画」に基づく新たな施策の概要等について、11月24日に、米穀等の用途拡大・開発について質疑。 ○建設委員会では、田村龍治(胆振支庁)議員が11月1日に、建築士事務所における管理建築士の名義借りについて、11月24日に、平成17年度「当別ダム建設事業」に係る公共事業再評価の審議経過及び結果について、12月8日に、構造計算書の偽造問題への対応について、沖田龍児(苫小牧市)議員が12月8日に、構造計算書の偽造問題への対応について質疑。 ○水産林務委員会では、鰹谷忠(網走市)議員が11月24日に、第58回全国植樹祭の準備状況について質疑 ○産炭地域振興・エネルギー問題調査特別委員会では、星野高志(札幌市東区)議員が11月2日に、泊発電所に係る安全協定に基づく事前協議の申し入れについて質疑。 ○道州制問題等調査特別委員会では、滝口信喜(室蘭市)議員が11月24日に、支庁制度改革について、池本柳次(十勝支庁)議員が12月8日に、道州制問題について質疑。 ○食と観光対策特別委員会では、保村啓二(網走支庁)議員が11月2日に、米国産牛肉の輸入再開に係る情勢について、西田昭紘(釧路市)議員が11月2日に、北海道アウトドア資格制度について質疑。
(2)第四回定例会予算特別委員会 第四回定例会予算特別委員会(西田昭紘委員長)は、12月5日〜7日に開かれ、 第2分科会で、北準一(空知支庁)議員が河川整備について、新たな食料・農村・農業基本計画について、花き生産について、ソフトランディングなど経済活動の推進について、三津丈夫(帯広市)議員が公共事業の点検と対応について、道営競馬の運営見通しについて、蝦名清悦(札幌市北区)議員が水産業・林業の普及事業について、田村龍治(胆振支庁)議員が、第3期農業農村振興推進計画等について、農業試験場の研究及び農業改良普及センターのあり方について、池田隆一(小樽市)議員が義務教育費国庫負担制度について、教職員の採用や人事について、それぞれ質疑した。 総括質疑では、佐野議員が道警裏金問題について、公共事業と政策評価のあり方について、鈴木議員が財政再建問題について知事に質した。 <附帯意見> 1.耐震強度の偽造問題について、道民の間にも不安が広まっており、道としても検査体制や相談窓口の整備など再発防止に向けて的確な措置を講ずること。 1.道警の前渡資金担当会計職員が業務上横領容疑で逮捕されたことは、誠に遺憾でる。道警の組織体制、会計システムを点検するとともに、内部牽制や財務検査の強化など再発防止の徹底を図ること。
4 当面する課題と会派の対応(1)財政問題、新たな行政改革大綱について道は、4月に、知事を本部長として設置した「行財政構造改革推進本部」で、新たな道行政構造改革大綱の策定と、「道財政立て直しプラン」の見直し作業を進めている。 4定に向けて、「新たな行財政改革の取組み」の案が提示されたが、道財政立て直しプランの見直し、改革の取り組みともに、具体的な数値目標などは、議会後に持ち越され、新年度予算編成過程で、どう盛り込まれていくかが焦点になっていく。 国、地方とも膨大な借金を抱え込み、財政再建が急務であるとの認識は、共有しても、国が地方や国民に、そして道が市町村や道民に、一方的に「痛み」を押し付けるような今の進め方は、大きな問題である。 道は、赤字再建団体転落回避のため、18〜19年度の2年間で、17年度道予算の一般財源20%に相当する1,800億円を歳出削減努力で捻出するとしているが、この財源不足額は、国の地方財政対策の推移などによって、揺らぎかねない。 新たな行政改革大綱は、道財政の厳しさを背景に、「コスト構造改革の推進」を基本にするもので、今年度から18年度までの10年間という長期間の道の行財政運営を、「縮減・削減・住民負担増一辺倒」で、縛っていくものになる可能性が強い。 全職員を対象に給与10%、期末手当15%を2年間カットという、独自縮減策が提案されたが、収支見通しは、悪化の一途をたどっており、行政改革大綱は、その立て直しのための、「聖域なき」コストカットの加速が懸念される。 わが会派は、今定例会でも、施策・予算の見直しにあたっては、「抑制するもの、維持するもの、増額するものの優先順位がおのずと付されるべきであり、道民の健康や暮らし、セーフティネットに関わるものは、強化すべき」と主張したが、道側は、削減一辺倒の姿勢を崩さなかったものの、一部の公共事業等での、政策評価の不徹底などの面も表面化した。 保健医療対策、アスベスト対策、耐震化対策と国が地方負担を求める施策が目白押し。19年度から実施見込みになった、農業での環境等での直接支払い政策についても、道が今年度、道負担を当初予算額内に抑える方針になった中山間地直接支払いと同様の負担割合が用いられるとされるなど、なおも地方負担の増加が予測されている。 道は、市町村や道民と手を携えて、国と論議していくことが求められている。痛み・負担を強いることになる、道民や市町村との合意形成の重要性などを求めて、前提に論議を重ねていく。
(2)「北海道における自治のすがた」について地方分権をめぐっての、道の取り組みは、道州制や「三位一体改革」、市町村合併、支庁改革や市町村への事務権限移譲を含む道庁組織自体の改革、そして、地域のすがたに密接に関わる福祉医療や地域交通、高校の適正配置などの教育といった課題について、完全な縦割り、相互連携が不十分なまま進んでいる実態にある。 地方分権は、「地域のことは地域で決められる、それぞれの地域がもっている個性や、本来の能力を発揮するためには、全国一律の押しつけではなく、地域自らの判断で決定すること」であるとして、2004年の、地方分権一括法などの、地方分権に向けた歩みを重ねられてきたが、最近の国や道の動きは、財政危機のツケ回しを、行うために、地方分権の趣旨を、つまみ食いするような進め方になっている。 会派は、国・都道府県(道州)・市町村の役割分担、権限・税財源のあり方を明確にする「北海道の自治のすがた」を道民や市町村と手を携えて構築し、取り組むよう主張してきた。 4定では、市町村合併の推進方策のあり方、支庁や出先機関のあり方、道州制への取り組みなどが論議された。道が策定中の市町村合併構想については、広域行政の意義を認める文言の付加などの進展はあったが、組み合わせの具体像などは、示されないままの論議に終始した。 また、会期末には、自民会派から、道州制特区を推進させるために、「北海道道州制特区推進法」の早期制定を求める意見書案が提案された。 現在の道の道州制特区への取り組みは、自民党の政権公約に、定義も明らかにされないまま、盛り込まれたことではじまったことから混乱し、その後の、国との協議も、「道州制北海道モデル事業推進費」の対応も、道州制を向けてと道が言う市町村への事務・権限移譲も、効果は、あがっていない現状にある。 道州制議論が遅々として進まない中で、国の経済財政諮問会議において、公務員の削減対象の例示に、北海道開発が掲げられ、北海道開発局の取り扱いが、政府の国家公務員削減の、検討の、そ上に、乗せられようとしていること一つを見ても、推進法案の前途が、危ぶまれるものだ。 意見書案には、先に出された知事会道州制特別委員会のアピール内容が盛られたが、これが担保されるという、見極めすら持てない中での、拙速な推進法案を求める意見書には、会派は反対した。
(3)道警不正会計処理・裏金問題について道警における不正会計処理・裏金問題は、一昨年11月、旭川中央署における捜査協力者の氏名無断使用に端を発して以来、ちょうど2年を経過した。 道警は、当初は、全ての疑惑を否定、知らぬ存ぜぬと押し通そうとしたものの、原田宏二氏や斎藤邦雄氏らが、長年にわたって、警察内部で行われてきた不正経理、裏金づくりの実態の生々しい証言や、徹底した真相解明を求める道民世論によって、組織的な不正経理が長期にわたって、行われたことを認めるに至った。 しかし、全ての経理において裏金化が行われてきたという内部告発にも関わらず、道警の内部調査は、捜査用報償費、旅費、食糧費、交際費の4費目に限定され、しかも予算枠が大きい旅費での多額の裏金化の疑惑が指摘されているのに、旅費についての不正経理は認めていないなど、内部調査には、大きな疑惑が持たれ続けいる。 知事が、5月に、この問題の調査に幕を引いた判断の拠り所とされた、道監査委員の確認監査も、この4費目を対象としたが、監査委員自らが、監査の権能の“限界”を明らかにしたのもかかわらず、使途不明金が3億9千万円にも達した。 こうして、道警が認めざるを得なかった部分に関しても、具体的な裏金づくりのシステムや、その使途は、何ら明らかにはされていない状況だ。不正の構図や実態には言及しないままで、国や道に不正を指摘された額を返納すればいいというのでは、納税者である道民の真相解明を求める声に、まったく背を向ける判断でしかない。 しかも、10月になって、倶知安署、函館中央署において、会計担当職員による詐欺・横領事件が発覚した。内部調査が行われた時期の犯行であり、内部調査の不十分さを物語るものだ。しかも、4費目以外での不正経理が明らかになったことは、例え一個人の犯行と強弁したところで、道警全体での徹底した不正経理の再調査の必要性がある。 巨額の公費の支出が、使途不明のまま放置されていること、しかも、それが治安を担い社会正義を守るべき警察組織において生じたことは、どれだけ深刻な問題かを会派はくり返し主張してきた。 ところが、定例会の議論においても、道警は一貫して、今回の事案は、個人的な犯行との答弁をくり返し、知事もこの道警の姿勢を追認、疑惑の解明に自ら乗り出そうとする姿勢を見せることはなかった。 定例会冒頭には、「道警不正問題を徹底解明し信頼回復を求める道民の会」が、16万8千筆の署名を付し、知事、議会に、真相の徹底解明を求める、要請・請願が提出された。道政の最高責任者である知事自らが、真相を究明する手段を講じると同時に、議会は、地方自治法100条、98条で定められている権能を最大限に活用、多額の公金、税金の使途不明を解明し、その上での、実効性ある再発防止策を含む、警察組織の再生の論議を求める趣旨。 会派は、通算7度目となる、100条委員会の設置を求める決議案を提出したが、知事与党の自民・公明の反対によって否決された。 不正経理操作による裏金づくりは、道警のみならず、全国の警察組織に根深く、幅広く存在する問題であることが、明らかになっている。「ごく一部の不心得な職員の仕業」という、警察トップが描いてきた図式は、崩れつつある。今後も、真相解明・信頼回復を求める道民の声に応えるために、粘り強く取り組んでいく。
(4)道の新年度予算編成及び道政執行についての要望・提言について会派は、12月9日、高橋知事に、新年度の道予算編成や当面する道政執行に関する要望・提言を提出した。
2006年度道予算編成及び今後の道政執行について北海道知事 高橋 はるみ 様 2005年12月9日 2006(平成18)年度の、道予算編成及び今後の道政執行に際し、下記の事項について実現を図られるよう、要望・提言します。 記 1.地方分権の推進、道政改革の推進 (2)道庁の行財政改革について (3)国・地方の税財政改革について 2.北海道経済の再生と雇用の安定 3.農林水産業の再生 4.誰もが安心して暮らせる地域づくり 5.「平和の大地」への取り組み 以上 |