2005/07/01

平成17年第2回定例道議会報告

2005年7月1日
道議会民主党・道民連合議員会
       幹事長 沢 岡 信 広

 平成17年第2回定例道議会は、6月14日(火)に招集され、17年度道補正予算案、「市町村合併推進審議会設置条例」、「真の三位一体改革の実現を求める意見書」などを可決し、7月1日(金)に閉会した。

 わが会派は、代表格質問に木村峰行(旭川市)議員が立ち、道警の不正会計処理・裏金問題、市町村合併等の地方分権問題、道財政問題などについて質疑を行った。
特に、知事や自民会派、公明会派が強引な幕引きを図ろうとする道警問題が大きな焦点になったが、知事は、確認監査の結果を盾にして、道民の重大な疑惑を招いている道警の不正会計処理・裏金問題について、早期の幕引きを求める、道警や警察庁の姿勢に同調する判断を示した。

 また、一般質問には福原賢孝(檜山支庁)、小谷毎彦(北見市)、田村龍治(胆振支庁)、佐々木恵美子(十勝支庁)、平出陽子(函館市)の5議員が立ち、当面する道政課題、地域課題について、道の取り組みを質した。

 なお、第2回定例道議会から、私(沢岡信広・北広島市)の常任委員会の所属は、「総務常任委員会」となり、特別委員会の所属は、「新幹線・総合交通体系対策特別委員会」となった。
また、27期後半の我が会派の役員体制も交代し、私(沢岡信広・北広島市)は、民主党・道民連合議員会の幹事長に就任した。

 

<北海道議会 民主党・道民連合議員会 27期後期 役員体制>

      議員会長 佐々木 隆 博
       副会長 三 津 丈 夫、西 田 昭 紘、三 井 あき子
       幹事長 沢 岡 信 広
      副幹事長 斉 藤 博  、岡 田 篤  、池 田 隆 一
   議会対策委員長 佐 野 法 充
    政策審議会長 林   大 記
政策審議会筆頭副会長 木 村 峰 行

    道議会副議長 西 本 美 嗣
     道監査委員 高 橋 由紀雄

 民主党北海道副代表 段 坂 繁 美
     同 幹事長 沖 田 龍 児
    同 副幹事長 池 本 柳 次

 

1 採択された意見書・決議  (◎は政審発議、○は委員会発議、●は自民発議)
◎真の三位一体改革の実現を求める意見書
◎住民基本台帳の閲覧制度の早期見直しを求める意見書
◎北海道厚生年金会館の存続を求める意見書
◎公共交通機関に対する安全確保対策の徹底に関する意見書
◎偽造キャッシュカード問題に関する意見書
◎障害者施策の充実を求める意見書
○都道府県議会制度の充実強化に関する意見書
○米国産牛肉の輸入条件の堅持と全頭検査の継続を求める意見書
○「食料・農業・農村基本計画」に基づく新たな経営対策などに関する意見書
○相次ぐ道内進出企業の撤退や地元企業の閉鎖に関する意見書
○道路整備に関する意見書
○生活交通路線の維持充実に関する意見書
●北海道警察の不適正な予算執行に対し再発防止と道民の信頼回復のための改善策の徹底を求める決議

  (◆は民主党・道民連合議員会が発議したが、自民党・公明党などの反対で否決)
※民主党・道民連合議員会は、
◆「北海道警察の不正会計処理問題調査特別委員会設置に関する決議」、
◆「警察本部の予算執行事務に係る新たな要求監査を知事に求める決議」を提案したが、
  自民会派、公明会派の反対で否決された。

2 委員会における主な質疑

(1)常任委員会・特別委員会(05年4月〜6月)

○総務委員会では、
 滝口信喜(室蘭市)議員が5月10日に、行政庁舎の建て替えについて、包括外部監査の指摘につい
 て、「(仮称)借り上げ道営住宅」方式について、支庁庁舎の建て替えについて、
 斉藤博(函館市)議員が6月6日に、確認的監査結果について、
 橋由紀雄(空知支庁)議員が6月6日に、確認的監査結果に関連して、
 私(沢岡信広・北広島市)が6月30日に、道警察の予算執行のあり方について質疑。

○環境生活委員会では、
 蝦名清悦(北区)議員が6月7日に、「環境汚染事故に係る危機対応マニュアル」の作成及び桂沢水 
 道企業団における水道事故の経過について、(仮称)北海道循環資源利用促進税について、
 三井あき子(旭川市)議員が6月30日に、(仮称)北海道循環資源利用促進税について質疑。

○保健福祉委員会では、
 岡田篤(釧路支庁)議員が5月10日に、更正医療の見直しについて質疑。

○経済委員会では、
 三井あき子(旭川市)議員が4月5日に、北海道雇用創出基本計画骨子(素案)について、5月10 
 日に、「(仮称)北海道雇用創出基本計画」の素案について、
 池田隆一(小樽市)議員が4月5日に、ハイヤー・タクシー運転手(労働者)をめぐる賃金問題等に
 ついて、6月13日に、(仮称)「北海道雇用創出基本計画」(案)について、
 沖田龍児(苫小牧市)議員が6月7日に、丸井今井問題について質疑。

○農政委員会では、
 北準一(空知支庁)議員が4月5日に、食料・農業・農村基本計画について、ソバの共済制度につい
 て質疑、5月10日に、春耕期における農作業の進捗状況について要望、
 保村啓二(網走支庁)議員が6月7日に、新たな食料・農業・農村基本計画について、生馬鈴薯の輸
 入解禁について質疑。

○水産林務委員会では、
 鰹谷忠(網走市)議員が5月10日に、遊魚制度研究会報告書について質疑。

○建設委員会では、
 私(沢岡信広・北広島市)が5月10日に、北海道屋外広告物条例の一部改正素案について質疑。

○文教委員会では、
 佐野法充(豊平区)議員が5月10日に、「新しい歴史教科書を作る会」の役員が、パネリストをつ
 とめる教育改革緊急シンポジウムについて、
 勝部賢志(江別市)議員が5月10日に、「新しい歴史教科書を作る会」の役員が、パネリストをつ
 とめる教育改革緊急シンポジウムについて、
 佐々木恵美子(十勝支庁)議員が6月13日に、平成18年度公立高等学校適正配置計画案及び平成
 18年度公立特殊教育諸学校配置計画案について質疑。

○地方分権・道政改革問題調査特別委員会では、
 小谷毎彦(北見市)議員が6月8日に、合併構想の策定に向けた今後の取組について質疑。

○少子・介護対策特別委員会では、
 三井あき子(旭川市)議員が5月11日に、児童相談所における児童虐待相談処理状況について、
 6月13日に、介護保険制度の施行状況について質疑。

○北方領土対策特別委員会では、
 木村峰行(旭川市)議員が4月6日に、教科書改訂に伴う北方領土に関する記載について、
 沖田龍児(苫小牧市)議員が6月8日に、北方領土問題の進展について、北方四島訪問の成果につい
 て質疑。

○産炭地域振興・エネルギー問題調査特別委員会では、
 北準一(空知支庁)議員が6月30日に、原発情報のインターネット流出問題について質疑、
 星野高志(東区)原発情報のインターネット流出問題に関連して質疑。

○新幹線・総合交通体系対策特別委員会では、
 池田隆一(小樽市)議員が6月30日に、平成18年度国の施策及び予算に関する提案・要望の概要
 について質疑。

 

(2)第2回定例会予算特別委員会

 第2回定例会予算特別委員会(段坂繁美委員長)は、6月24日〜30日に開かれ、
 第1分科会(日下太朗委員長)で、保村啓二(網走支庁)議員が介護保険制度の見直しについて、野生鳥獣の保護管理について、北準一(空知支庁)議員が仮称・循環型資源利用促進税について、私(沢岡信広・北広島市)が道警不正会計処理・裏金問題について、

 第2分科会で、三井あき子(旭川市)議員が道の情報化の取り組みについて、道産農産物の消費拡大について、木村峰行(旭川市)議員が「北海道における自治のすがた」について、須田靖子(札幌市手稲区)議員が地球温暖化防止に向けた森林整備について、小中学校における性教育のあり方について、林大記(札幌市南区)議員がBSE対策について、企業立地について、池田隆一(小樽市)議員が中高一貫教育について、教員採用について、それぞれ質疑した。

 総括質疑では、私(沢岡信広・北広島市)が道警不正会計処理・裏金問題について、林議員がBSE対策について、企業立地における通信基盤の整備に対する道の対応について知事に質した。

 こうした論議経過に基づいて、会派は、道警不正会計処理に関わる補助金を国に返納する予算が含まれた、17年度北海道一般会計補正予算案に反対。委員会では保村議員が、本会議では西田昭紘(釧路市)議員が、反対討論を行った。

 

4 当面する課題と会派の対応

(1)財政問題、新たな行政改革大綱について
 道は、4月1日に、知事を本部長とする、「行財政構造改革推進本部」を設置、この本部において、新たな道行政構造改革大綱策定と、「道財政立て直しプラン」の見直し作業を一連のものとして協議していく方針を示した。

 国、地方とも膨大な借金を抱え込み、財政再建が急務であるとの認識は、わが会派も共有するが、国が地方や国民に、道が市町村や道民に、一方的に「痛み」を押し付けるような今の進め方には、懸念を持っている。

 道の主張は、今後想定される2千億円の財源不足に対応するため、18年度で1、380億円、19年度までの2年間で1、920億円の歳出削減努力で捻出する必要がある。しかも、この財源不足額は国の地方財政対策の推移などによっては、さらに拡大する可能性をはらんでいる−と言うものだ。1、920億円は、17年度道予算一般財源の20%相当。

 会派が、施策・予算の見直しにあたっては、「抑制するもの、維持するもの、増額するものの優先順位がおのずと付されるべきであり、最低限、道民の健康や暮らしに関わるもの最後の最後にすべきである」との姿勢を主張したのに対し、道側は、「施策全般にわたって、より"選択と集中"の視点に立った、聖域なき見直しを徹底する」などと、削減一辺倒の姿勢を崩さなかった。

 昨年8月の「財政立て直しプラン」確定以前から、医療費助成の縮減・廃止などを、推し進めているだけに、膨大な歳入不足の解決を、道民に一方的に押し付ける懸念が持たれている。ただし、新行革大綱の方針や、「財政立て直しプラン」の見直しの基礎データになる、収支見通しのローリングの決定が8月になるとして、具体的な項目の質疑については、検討中であり、今後の課題とされた。

 従って、本格的な論議は、9月の第3回定例会以降になっていくが、道民の合意形成の重要性などを前提に論議を重ねていく。

 

(2)地方分権問題について
 道州制への取り組みが事実上、とん挫する中で、道は、道州制移行を前提とした、市町村への大規模な事務・権限移譲や、さらに、移譲の実施を前提とするかのような支庁制度改革案を、推し進めようとしている。加えて、国の合併強制路線に沿う形での、市町村合併推進路線を取ろうとしている。

 こうした、財政危機論を背景とする、縦割り、バラバラな、国・道の地方分権への対応に対し、会派は、これを一体的にとらえるべきとして、「北海道における自治のすがた」とのテーマで論議を進めている。

 今定例会では、合併新法施行に伴う、市町村合併構想を策定するための「市町村合併推進審議会」の設置条例が提案された。国の方針に素直に従って、設置を急ぐ知事の姿勢、審議会における広域行政などの基礎的自治体のあるべき姿の論議の担保、合併構想策定に向けて道が描く人口規模、自治体数などの想定、構想策定においての、合併実施自治体の扱いなどを質疑した。

 これに対して、道側は、「審議会の場で協議される」との趣旨の答弁に終始した。旧合併法下で、道が93パターンの合併組み合わせを示しながら、合併協議が相次ぎとん挫した状況を踏まえれば、基礎的自治体のあるべき姿の確立抜きでの合併協議の再構築は、ありえないとの立場で、今後も道との論議を進める。

 

(3)道警不正会計処理・裏金問題について
 知事が求めていた、平成10年度から15年度の、道警の捜査用報償費など4費目の確認監査の結果が、5月27日に、道監査委員から報告された。この監査結果では、道警側の姿勢が、依然として非協力的なままで、使途不明金が、実に3億9千万円に及ぶことが明らかになった。

 この多額の使途不明金について、知事は、「行政として監査以上の解明手法はない」などと述べ、解明を断念。今回の監査対象の4費目以外の費目の監査の要求の必要性も否定した。

 会派は、この知事の幕引き姿勢を厳しく批判。徹底解明のための地方自治法100条の権能を付与した特別委員会を共産会派と共同提案したが、自民会派、公明会派の反対で否決された。

 なお、本会議での100条委員会の提案説明は、三井あき子(旭川市)議員が、また、自民会派、公明会派の反対で否決された、知事に4費目以外の費目の要求監査を求める決議案の提案説明は、蝦名清悦(札幌市北区)議員が行った。

 また、会派は、予算特別委員会での知事総括質疑が終わった、6月30日に別項(掲載を省略)の申し入れを知事に行った。